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2009年1月 1日 (木)

事務局力の七つ道具(3): 鍋奉行ホワイトボード

あけましておめでとうございます。

昨年最後の書き込みは、少しスピリチュアルな気持ちになっていただく、「アガペー(神の愛)」というメタファーだったのですが、新年最初の書き込みは、新年会を意識するわけではありませんが、「鍋」がメタファーです。

【基本ツール】

事務局力の七つ道具(3)
鍋奉行ホワイトボード

事務局力は、会議室のセッティングにもこだわる。ホワイトボードがあるか、どのくらいの大きさか、どこにホワイトボードが置かれているか、事前チェックが基本だ。たかがホワイトボード、今はITの時代だろう、などと侮ってはならない。ホワイトボードは、最高の議論のナビゲーション・ツールだ。くだらない話に見えるが、ホワイトボードの大きさが、アイデアの広がりに比例する。

議事録が意見を誘導できることは前述したが、ホワイトボードは、リアルタイムで場を誘導する。ホワイトボードのマーカーを持った人が、「鍋奉行(なべぶぎょう)」である。鍋奉行とはもちろん、鍋を囲むときに「肉はまだまだ」とか仕切る人のことだ。ホワイトボードの前に立とう。数色のマーカーを持って。そして、あらゆる意見を書き取る姿勢を示す。発言には大きく頷き、「○○ということですね」とコメントしながら書き取る。書き取られるのは、誰でもうれしい。誰だって、聞いてくれている人に向かって話したい。約束しよう。ほぼ全員が、あなたに向かって話をするようになる。そうなったら、声を出して相づちを打とう。

あなたが会議という鍋を仕切っている状態になったら、「あなたの板書するものが大事な意見」であり、「あなたが描くチャートが議論の結論」と見なされる可能性がきわめて高いと考えるべきだ。ただし、注意が必要だ。参加者全員が、あなたの鍋の仕切りに満足するよう、テクニックを発揮しなければならない。

そのポイントは、どれだけ豊富なフレームワークを使いこなせるかだ。よくあるパターンとして、出た意見をホワイトボードの左上から順に書いていく人がいるが、これは「あとで議事録を作るのが面倒」という行為に見えるので、オススメできない。 議論の構造を、ホワイトボードいっぱい使って示すことが大事だ。たとえば、次のようなやり方だ。もちろん、アジェンダであらかじめ提示している期待アウトプットにあわせてフレームワークを描く必要がある。押しつけがましくなく、スマートに。

- 時間軸。ホワイトボードの左端から右端まで、一本の矢印をひいて、「過去、現在、1年後、3年後以降」といった時間軸を打つ。その時間軸に応じて意見を記入していく。
- プロセス。業務プロセスの流れを左から順に記入していく。「企画、開発、生産、営業」といった形で。そのバリューチェインに合わせて、挙がった意見を記入していく。
- マトリクス。生産性と創造性、緊急性と重要性のような、矛盾を起こしがちな概念をX軸とY軸にとって、4つのエリアに分ける。出てくる意見をそこに記入していく。

全員が一緒になって議論を完成させているんだ、という気持ちにさせなければならない。ここまで来れば、ご理解いただけたに違いない。ホワイトボードは、全員の正面になければならないことを。ホワイトボードの大きさが、アイデアの広がりと比例することを。鍋奉行として、立ち位置とツールには、徹底的にこだわらなければならない。

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