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2008年12月20日 (土)

サラリーマン第三の道

「第三の道」という言葉をご存知だろうか?

Wikipediaでは、次のように説明をしている。
第三の道(だいさんのみち、英語:The Third Way)とは、新自由主義的な経済路線の保守党政権に対抗するために、新自由主義的な経済路線を大幅に取り入れた、旧来の社民主義の「大きな政府」路線でも、サッチャー流の市場原理主義路線でもないもう一つの道を目指すべきとして、イギリスの社会学者ギデンズなどによって主張され、主にヨーロッパの社会民主主義勢力が取り入れた政治路線の総称。(Wikipediaより)

「中央統制」が第一、そのアンチテーゼとしての「市場原理」が第二、そのどちらでもないもうひとつの道である「社会民主主義」が第三の道である。

このメタファーが、「サラリーマン」の生き方にも通じるものがあるという話をしたい。あえてサラリーマンという表現をしたのは、「組織の中で生きている人」というニュアンスを強調するためだ。ここでは起業家(アントレプレナー)、経営者(ビジネスマン)、専門家(プロフェッショナル)といったイメージではなく、組織の中で働く一般社員を想像してほしい。

組織の概念は、軍隊で生まれた。中央で大将が「進め!」と指示を出すと、それが階層を下って末端に指示が届く。そこで初めて末端の兵隊は動きだす。それまでじっと待機しているのだ。もちろん、こんな組織に今時お目にかかることはない。現代の多くの組織では、現場の管理者や社員が皆それぞれの目標値を持ち、協力したり競争したりしながら、自らの目標を達成しようとする。もう少し厳密に言うとすると、目標管理のメカニズムは未だに軍隊方式の階層型であるが、それぞれの人の行動メカニズムは市場原理になっている。

はっきり言おう。現代組織の管理手法である、「軍隊型目標管理+個の市場原理」は、人間的な人の関係性を破壊する、最悪の組み合わせである。あえて名づけるならば、「利己主義メカニズムによる経営」であろう。このメカニズムの副作用で起こっていることを列挙すると、その気持ち悪さ加減が実感できるだろう。
・ 誰もが、達成できそうな目標を立てようとする
  (うまく低い目標を立てた人が評価され、出世する)
・ 他の部門に貢献したり、他人を助けると評価が下がる
  (自分のことだけやっている人が評価され、出世する)
・ 管理部門が威張っていて、現場がいつも叱られている
  (内向き志向になり、社内政治が活発になる)
まだまだ数え切れないほどあるが、気持ち悪くなってきたのでこのくらいにしよう。

第一の道であれば、このようなことは起きない。すべてが上意下達で決まってしまうからだ。中途半端な自由度が、現場の活力を奪っている。一方で、徹底して第二の道を追求すれば、あらかじめ目標設定するようなこともないので、誰もが自由闊達に仕事ができる。つまり現代の組織は、「第1.5の道」とも言える、「管理下で自由にやる」というきわめて中途半端な道を歩んでいるのだ。

では、「サラリーマン第三の道」は、どこかに存在しているのだろうか?私の持つ、サラリーマン第三の道のイメージは次のようなものだ。

「サラリーマン第三の道」
【目的】 やりがい・幸福を感じるサラリーマンとしての生き方
【何を変革したいか】 そこそこやっていて上司に気に入られている人が管理職になるという、モチベーションの上がらない仕組みからの脱却
【ベースとなる行動原理】 利他主義メカニズム

これを「組織革新」の視点で、経営者目線で考えることはできる。いかに、より活性化した利他主義で動く組織を作るか、というテーマだ。しかしここでは、「サラリーマンの生き方」という視点で、あくまでも社員目線で考えていきたい。会社が変わらなくても、自分自身の生き方を変えれば、もっとハッピーなサラリーマン人生が送れるのではないだろうか?

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