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2008年12月23日 (火)

スパイキーに生きよう

Flat_to_spiky

「スパイキー」とは、サッカーやゴルフのスパイクの靴底のように、一部だけがとがっている状態を言う。フリードマンの「フラット化する世界」に対するアンチテーゼとして、リチャード・フロリダが出した考え方が、"The World is Spiky"だ。詳しくは、過去の記事を参照してほしい。また、同じ記事の中で、組織構造も、誰もが平均的に仕事を担う階層型から、プロジェクトベースのフラット化が進み、さらにナレッジワーカーによるスパイキー化した組織へと進化しつつあるということを述べた。

スパイキーになるということは、つまり一部のプロデューサ型人材に、権限ではなく、その人のネットワーク資産(ソーシャルキャピタル)によって、あらゆる資源が集中するということだ。

これは、たまらないことだ! ネットワーク資産を持たない人は、いくら部門で評価されて出世しても、プロデューサ型人材の企画の下で踊るしかない運命なのだ。管理職を目指すな、と言った意味が、また少しご理解いただけただろう。

だが、あきらめてもらっては困る。スパイキーになるということは、「スーパースターしかハッピーになれない世界」ではない。逆に、超優れた人材でも、その人がエキスパートであれば、スパイキーな生き方をしている人の作った舞台で踊ることになる。映画監督みたいなものだ。世界の一流の俳優・女優を思いのままに動かすことができる。

そう、スパイキーな生き方は、今までの成功イメージとは少し異なる。

リチャード・フロリダが言ったように、都市はクリエイティブな人が集まることで価値を生む。クリエイティブな人たちは、お互いを理解し合えるところに集まる。組織も同じだ。クリエイティブな人同士は、自律的にネットワークを広げていく。ソーシャルネットワーキングサービスの輪のように。

スパイキーに生きるとは、横並びではない生き方を貫くこと。価値観を明確に持ち、人と人とをつなげる仕事をする。仕事を待つのではなく、機会を作り、仕掛ける。専門家として突出した能力を発揮することよりも、事務局力を発揮して人と人とのつながりに価値を与えることが大事だ。それは、他人に応援してもらう生き方、他人が自分の将来のためにがんばってくれる生き方だ。

その実現に向けてのアクションは、社内外に誰にも負けることのない優れたネットワーク資産を構築することから始まる。そして自らのネットワークに価値提供し続けるのだ。ここまでの考え方は、「ソーシャルキャピタル」と変わらない。しかし、個人の能力であらゆる人に価値提供し続けることは、不可能だ。

そこで活用すべきが、「事務局力」である。事務局は、イベントやプロジェクトの持つポテンシャルを活用(または流用)することができる。誰もが出演したいイベントの事務局であれば、出演者交渉こそ、自らのネットワーク資産を高める場になる。

事務局を買って出て、役得で、できるだけ多くの人と会う。そしてその人に活躍の場を与え、その場で人間としてのつながりをつけていく。その繰り返しが、スパイキーな生き方を作る。

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